ミシン初心者のためのミシンの選び方&おすすめミシン講座2
ミシン初心者のためのミシンの選び方&おすすめミシン講座

ミシン初心者のためのミシンの選び方&おすすめミシン講座2

今回は簡単な小物以上のものを作りたい方のために、ミシンを選ぶ際のミシンの種類についてお話していきましょう。

 <ミシンの種類を見てみよう>

前回の記事ではミシンを購入して今後、みなさんが作りたいものについて整理しました。今回は入園グッズなどの簡単な小物以上のものを作りたい方のために、ミシンの種類について書いてみたいと思います。

ソーイングに使用するミシンは4種類あり、
1、家庭用ミシン
2、職業用ミシン
3、工業用ミシン
4、ロックミシン 
となります。

まずは、みなさんが購入の際に選択肢にもっとも入っている1の「家庭用ミシン」について説明していきましょう。

<家庭用ミシンの種類について>

ミシン初心者のためのミシンの選び方&おすすめミシン講座 ミシンの種類

 家庭用ミシンは直線縫いのほか、ジグザグ縫い、模様縫い刺繍ができる多機能ミシンです。そんな家庭用ミシンのなかでも、4つのタイプに分けられています。ミシンセール品で売られている1~2万円のミシンは、A電動ミシンもしくはB電子ミシンのものが多く見られます。

A、電動ミシン

モーターに直接電気を送り、針を動かす仕様のミシン。スピード調整は手元のスイッチか、もしくは、フットコントローラーで行います。スィッチは低速、高速の二段階が一般的で、パワーとスピードが比例するため、厚地は速いスピードで縫わなければならないのが特徴です。針の上下の動きを内蔵モーターによって行うため、針停止位置は設定不可ですが、比較的価格は安く、数千円~2万円以下でも購入することができます。ポーチやバッグなどの小物制作に適しています



針通し&フットコントローラーでラクラク!
2016/6/29現在、アマゾンで10,990円で販売されており、ジーンズ縫いもできたとの報告あり。小物づくりメインのミシン初心者におすすめの機種。

B、電子ミシン

スピードとパワーをコントロールできる電子基板を内蔵。そのため、電動ミシンとは異なり、パワーが一定しているので、低速でも高速でも厚地を縫うことが可能です。針の上下運動は電子回路で制御されているため、針停止位置は上下どちらかに設定もできるので便利。縫い目の切り替えはダイヤル式で、縫い目の長さや幅の細かい設定はできません。糸調子や縫い目の調整は手動で行うミシンと考えてください。価格帯は1万円~5万円以内で購入でき、電動ミシンに引き続き安価で手に入りやすい金額と言えるでしょう。


スピード調整&パワフル厚物縫いが可能(ソフトデニム12オンス9枚重ね)
人間工学に基づいた設計で、初心者でも操作しやすく、使いやすさはもちろん、快適さも兼ね備えている機種だ。アイシン 公式サイトでは、実際にミシンに触れるショールームなども案内している。

C、コンピューターミシン

内蔵しているコンピューターで縫い目の設定、調整などのすべてを制御しているミシン。ボタンや液晶パネルで様々な操作を行えるのが特徴です。前述のミシンよりも縫い目の種類が多く、文字縫いなどの高度な機能も搭載されています。

自動糸切りや止め縫い(縫い終わりや縫い始めの糸をほどけにくくする機能)、そして、自動糸調子もできる機種が多く、安全停止機能やエラーメッセージ表示などあるのも特徴です。ミシン初心者にもストレスなく扱えるので、管理人イチオシのミシンタイプとなります。販売されている価格帯は幅広く、1万円台の安いものから数十万の高価なものまであります。

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参考商品:シンガー SINGER コンピューターミシン SN777DX
文字縫い機能搭載(ひらがな・数字・アルファベット・漢字)がついており、入園グッズの名入れも簡単に入れられる。また、207種類の豊富な模様数が扱え、ハンドメイド品にアクセントやポイントも入れられて便利だ。フットコントローラー付きで両手が使えるのも高ポイントであろう。価格は比較的安い金額帯で、アマゾンでは34,800円 で販売されている(2016/6/29現在)。

D、刺繍機能付きミシン

コンピューターミシンのひとつ。実用縫いはもちろん、付属の刺繍機を取り付けることによって刺繍を楽しめるミシンです。内蔵された図案や模様のほかに、メーカー公式サイトにある有料・無料の模様があるので、ダウンロードして複数の模様を楽しむことが可能。

また、別売りのソフトを購入することで、オリジナルの模様もミシンに刺繍で縫い付けることもできるので、完全オリジナルのハンドメイド品も夢ではないかもしれませんね。刺繍範囲が広いほど大きな刺繍模様が描けます。

ただし、
内蔵模様が多く、刺繍範囲が広いほど、価格はどんどん高価になっていきますので、お財布と相談の上、自分に合った機種を探しましょう。余談ですが、刺繍機能付きのミシン80万~の札を見て、ビックリした人がここにいます・・・w


参考商品:アイシンミシン OEKAKI50
通常の刺繍機能付きミシンは、上で記した説明通り、ミシン本体に模様データを読み込ませて、ミシンが自動で刺繍を生地に縫い付けていくのがほとんど。しかし、アイシンのお絵かきミシンは自分自身の手を動かして、刺繍を生地に刺していく、手動型刺繍機能付きミシンだ。しかも、刺繍枠を設置しないで手動で刺繍が刺せるので、その可能性は高く、自分次第で広範囲に大きな刺繍を指していくこともできる。もちろん、ほかのコンピューターミシンと同様に直線などの実用縫いや模様縫いの種類も豊富で、使い勝手が幅広い。肝心の値段だが、アマゾンで68,000円で販売 で販売(2016/6/29現在)、公式サイト では時期によりキャンペーンなどでお得なセット品が出ることがあるので、要チェックだ。

<その他のミシンについて>

ミシン初心者のためのミシンの選び方&おすすめミシン講座 家庭用ミシン以外のみしんたち

 ほとんどのミシン初心者は上記の「家庭用ミシン」から購入される方が多いかと思いますが、今後本格的に洋裁をやることを視野に入れた方や、薄手の革や合皮、厚地を縫うことも考えている方向けに、「職業用ミシン」や「工業用ミシン」、そして、「家庭用ミシン」の次にほしくなる「ロックミシン」について説明していきましょう。

2、職業用ミシン

家庭用ミシンは直線縫いのほかに、ジグザグ縫いなどもできるのに対して、職業用ミシンは”直線縫い”のみの縫い目となります。しかし、家庭用ミシンと比べると、ハイパワーで薄地から厚地までさまざまな布地に対応して、家庭用ミシンよりも美しい縫い目で早く縫うことができるのが特徴です。

糸調子は手動で、自動糸切り機能を標準搭載している機種が多くあります。また、機種によっては別売りアタッチメントをつけると、ボタン穴かがり縫いが可能になるものもあります。


参考商品:JUKI ジューキ 職業用本縫いミシン TL-Y10SP型 シュプール Y10SP
世界シェアNO1の工業用ミシンメーカーであるJUKI。ワンランク上の軽い縫い心地と操作性、美しい仕上がりを職業用、家庭用ミシンでも実現している。

3、工業用ミシン

工業用ミシンには直線縫い専用の本縫いミシンのほか、千鳥縫いや穴がかり専用などの特殊ミシンがあります。本縫いミシンには職業用ミシンよりもスピードとパワーがあり、工業用ミシンという名称にふさわしく長時間、長期間の使用にも耐えられるタフさが特徴。厚地などの縫い進みにくい布地も非常にスムーズに縫うことができます。家庭でミシンとして使用する人はおらず、自宅で内職の裁縫を行っている方や、もしくは、裁縫工場などの量産向けミシンと言えます。

4、ロックミシン

ロックミシンは、布の裁ち端がほつれないようにかがるために開発されたミシンです。現在のロックミシンの主流は「1本針3本糸ロック」と「2本針4本糸ロック」ですが、次のように区分して考えると分かりやすく、購入する際のポイントになるかと思います。

・「1本針3本糸ロック」→ 裁ち端かがり専用のみのロックミシン
「2本針4本糸ロック」1本針3本糸ロック(針を2本から1本に変えて糸を3本にセットできる)にして裁ち端かがり専用にできるほか、2本針4本糸ロックでニット素材の縫い合わせも可能なロックミシン

また、ロックミシンも高価なものですと高機能になり、自動エア糸通しや自動糸調子機能が搭載されていたり、チェーンステッチやカバーステッチができる複合型機種もあります。


参考商品:ジューキ ロックミシン ベビーロック 糸取物語 BL660FEX
人気のベビーロックの糸取物語。自動エア糸通しや自動糸調子機能が搭載されており、使いやすさに定評。

<あなたに合うミシンの種類はどれ?>

ミシン初心者のためのミシンの選び方&おすすめミシン講座 あなたが選ぶべきミシンはどれ

いかがでしたでしょうか?
ひとくちにミシンと言ってもたくさんの種類がありますね。ますます何を買っていいのかわからなくなったでしょうか?要点をまとめますと・・・

・電動ミシンがおすすめなタイプ
★ミシンの目的は、たまの小物づくりがメイン。
洋服などの大物には手を出さない。
ミシンにお金をあまりかけたくない。
縫うスピード調整にはあまりこだわらない。
★保証期間が終わって故障したとき、街のミシン屋さんでササっと直してもらいたい。※1

・電子ミシンがおすすめなタイプ
★ミシンの目的は、小物づくりから始めて、洋裁もいつかやってみたい。
コンピューターミシンは少し高いので、もう少し安いミシンを探している。
薄地でも厚手でも、縫うスピードは自分で調整したい。速いのはうまく縫える自信がない。
★コンピューターミシンほど多機能・高機能でなくってもいい。

★保証期間が終わって故障したとき、街のミシン屋さんでササっと直してもらいたい。※1

・コンピューターミシンがおすすめなタイプ
★ミシンの目的は、小物づくりから始めて、洋裁もいつかやってみたい。
縫い目、模様などの種類は多い方がいい。また、文字縫いで名入れもしてみたい。
★普通地用、薄地用、厚地用、伸縮地用、厚地用など、様々な布地によってボタンホールを選びたい。
★糸調子とかわからないので、初心者でもストレスなく、ミシンを扱いたい。
★操作ミス時の安全停止装置やエラーメッセージをミシンが教えてくれると助かる。

・刺繍機能付きミシンがおすすめなタイプ
★ディズニーやポケモン、子供が好きなキャラクターを刺繍で入れてあげたい。
★自分の子どもの持ち物の目安代わりに、刺繍をワンポイントで入れたい。

 以上です。
コンピューターミシンと言っても、決して壊れやすいわけではなく、管理人的には、多機能・高性能で縫い物をしていても、ストレスの少ないコンピューターミシンをおすすめしています。

また、「絶対に洋裁を覚えて、大人服や子供服は自分で作る! いつかハンドメイド販売したい!ニット生地も扱いたい!」という方は、はじめから職業用ミシン(ボタンホールアタッチメントをオプションで購入)&2本針4本糸のロックミシンの2つを購入するのもいいかもしれないですね。

洋裁を始めちゃうと、ロックミシンも絶対に欲しくなってしまいますので・・・。

このページで購入するミシンの種類を絞ることができたら、その種類のなかでもどういったミシンを選べばいいのか・・・次の記事では、ミシンを選ぶポイントをお話ししたいと思います。(準備中)

※1・・・コンピューターミシンはコンピューターで動いているため、メーカー修理となることが多く、何十年後は部品も終売になっていることもありえるが、電子ミシンおよび電動ミシンはミシン技術者のいるお店であれば修理が比較的可能なことが多いです。そのため、十何年と長く使用する人もいるほど。